測色の話 Ⅰ 色空間 xy色度座標

前回のブログ(6月20日)で、ディスプレイの色を表示するRGBから、三刺激値XYZに変換するプログラムを提示した。又、XYZから最新のCIE2000色差も5月20日に提示した。そこで、RGBからCIE2000色差を直接計算できるようにプログラムを組み合わせ、具体的にディスプレイの色と色差の関係を計算してみました。

色として次の7色の3段階計21色とした。

Grey色   RGB=192/192/192、128/128/128/、64/64/64

Red      RGB=192/0/0、128/0/0、64/0/0

Green    RGB=0/192/0、0/128/0、0/64/0

Blue     RGB=0/0/192、0/0/128、0/0/64

Red-Green RGB=192/192/0、128/128/0、64/64/0

Green-Blue RGB=0/192/192、0/128/128、0/64/64

Blue-Red  RGB=192/0/192、128/0/128、64/0/64

以上21色を基準色として、CIE2000DEが、0.50、1.00、2.00、4.00を目標に組み合わせを作った。RGBの取りえる値は0-255の整数であり、いくつもの解が存在しうる。RGBによる色の表現はデバイス依存(ディスプレイ依存)となりますので、絶対的な色を表現していませんが、やってみて楽しくなりました。

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エクセルなどの大きな画面で、RGBの値から色を作成してディスプレイに表示し、楽しんで下さい。そして、よくPRされている「1600万色の色を表示」(256x256x256=16,777,216)というのは、理論上の話であってそんなに多くの色を区別できない(知覚していない)事が判りますよ。

1-2 xy色度図

 色は立体で表せますが、図にすると、立体表現は大変不便なものでした。しかし、色は混色比であらわせますから、(X+Y+Z)との比で表せます。そこで、S = X + Y + Z とすると、x = X / S , y = Y / S とスモールxyで表示することが可能となります。x と y だけを用いて表示し、これを 図-5「xy色度図」と呼びます。Y(ラージワイ)は明るさを表現しています(後述)ので、xy色度図とYと合わせ色立体を表現できます。直接的な色を示すことはできないが、xy座標から混色比率が判りますから、色をイメージしやすくなります。釣鐘状に湾曲している部分は「スペクトル軌跡」と呼び、「赤・橙・黄・緑・青・藍・青紫」といった色相の違いを表しています。直線上の部分は「純紫軌跡(じゅんむらさききせき)」と呼び、スペクトルに含まれない紫と赤紫、またその混色の部分を表しています。中心の白色点から周辺のスペクトル軌跡、または純紫軌跡の方向に向かうにしたがって低彩度から高彩度へと移行し、彩度の違いを表しています。 三刺激値を混色した結果にできる色は、すべてスペクトル軌跡と純紫軌跡で囲まれた領域の内部に位置することになります。

XYZがいくらいくらと言っても、どんな色かも想像できないのが欠点ですが、少しの計算で、簡単に青とか赤とかだけでも判るのは、便利ですよね。

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